赤とんぼがうたいたい

いくつだったろう。
5歳?6歳?7歳?
知らないうたが続いていた。
難しそうなうたに感じた。
私は、「松浦律子ソプラノリサイタル」にきていた。
松浦先生は、この数年後、私のうたの先生となる。
アンコールの最後、きいたのは赤とんぼ
初めての知ってるうただった。
同時に、初めてきく、知らない、赤とんぼだった。
家に帰って早速真似して
でも、、、できない。
声が同じにならない(当たり前 笑)
赤とんぼは、人前でうたわなくなった。
そして、うたいたい うた になった。
あの時きいた赤とんぼをうたいたくて、うたの勉強をしてきたような気がする。
それでも、いつまでたってもうたえなかった。
あたりまえ、同じにうたえなくてあたりまえ。
違う人間なんだもの。
またうたいはじめて、
今の私のうたが、自分自身で、それでいいって思えた。
どんなうたでも、うたえる今が嬉しい、そういう自分がいることに気がついた。
今日の赤とんぼは、どんなかな……